2ntブログ

スポンサーサイト

--/--/--(--) --:--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

6回目の逢瀬...3

2008/03/03(月) 20:55:57
暫くして、彼がわたしの横に寝そべったのがわかった。
彼の指が、小鳥が水を飲む様なタッチでわたしに触れる。
その度に身体が跳ね上がる。
すぅっと身体を撫でられる。

  はあ…ぁ…

ため息混じりの声が出て、身体をよじってしまう。
時々、彼もため息をついている。
それを聞いているだけで、わたしも高まっていく。

口の中に何かが入ってきた。
指だ。
フェラチオの様に舌を絡ませ、無心にしゃぶった。

  エロいなぁ…
  すげぇエロい…


彼が、囁く。
わたし自身が、益々濡れていく…。

再び彼の気配が遠ざかった。
戻ってくるなり、ヴァギナにひんやりとしたものが当てられた。

  今日はこれ使うぞ…

なに…? バイブ…?
そう思った途端、それがメリメリと音を立てんばかりに、わたしの中に突き入れられた。

  あああぁぁぁぁーーーっ!!!

それまでの静かさが嘘の様な、突然の荒っぽい行為…。
その落差が起爆剤となって、爆発する様な大声が出た。
激しくピストンされるバイブ。
低く唸るモーター音と、わたし自身が立てている、ぐちゅぐちゅという音。
自分の声とは思えぬ程の、喘ぎを通り越した叫び声…。

肉体的な快楽は、感じない。
わたしを掻き回すバイブの、無機質な硬さと冷たさを感じるだけだ。
けれども、彼がわたしに突っ込み、そこをじっと見つめながら動かしているのだ…と思うと、深い処から、悦びが湧き上がってくる。
高い処に押し上げられる…。

バイブが抜かれると今度は、彼の指が入ってくる。
彼の温度を感じるなり、達してしまう。
中を掻き混ぜられて、また達する。
達し続ける…。

けれど、欲しいのは絶頂だけじゃない。
彼の体温。
彼の体重。
彼の体液…。

  挿れて…Tさんのを挿れて…

  欲しいか。
  じゃ、舐めろ。


ぐいっと身体を起こされ、アイマスクを外される。
両手の自由も取り戻す。
彼の前に跪き、ベルトの存在を疎ましく思いながら彼のものを取り出して、夢中で口に含んだ。
ずっと責め立てられ、声を上げていたから、喉が乾き切っている。
彼のものを喉の奥まで銜え込む。
噎せるまで続けると、口の中に粘りのある唾液が溜まるので、それを潤滑剤代わりにする。
丁寧に、丁寧に、舐め上げる。

  気持ちいいぞ…

ため息交じりにそう言う彼の声が聞きたい一心で、手と舌と頭を動かし続ける。
やがて、彼が動いた。
後ろを向かせたわたしに、一気に根元まで突き立てた。

  あああああーーーーっ!!
  ああっああっああっ……


それはもう叫び声ですらない。悲鳴だ。
彼の動きに押し出される様に、叫んでしまう。
何も判らなくなる…。


尊厳

2008/03/03(月) 23:15:20
  俺以外の男に抱かれたお前にぶち込みながら、
  どういう風にされたのかを問い詰めたい。


ある時、彼が言った。
わたしは、彼がそれを求めた時、最終的には拒まないだろうと思った。


Sさんにメッセで会った。
会話の流れの中でわたしは、そのうち彼が、他の男にわたしを貸し出すかも知れないという話をした。
途端にSさんが豹変した。

  何だそれ。ふざけるな。

  え、なんで?
  SMの世界では、珍しい事じゃないみたいだよ。


  いくら何でも、友達を玩具にされては黙っておれんぞ。

  …わたしは…玩具だよ。

Sさんからの言葉が途切れた。

そう、わたしは玩具。
だからSさんも、わたしを道具にしたいなら、してくれて構わない…。

やっと反応があった。

  お前がそれでいいのなら、文句は無い。

その日は、それで終わった。
後日、再びメッセでSさんと会った。

わたしは結局、自分が嫉妬している事を白状した。

  彼氏の玩具だとか言い放つヤツが、
  嫉妬なんかしてちゃ駄目だろw


  彼の玩具なんじゃない。
  わたし自身が、玩具なの。


  あほか。変な事言うな。
  自分で自分を落としてどうする?


わたしは、落ちてしまいたいのだ。
一種の自己破壊願望。
物心ついた頃から、わたしの背後にぴったり寄り添っている、暗い衝動。

  こないだの話もそうだ。
  彼が本当に貸し出ししそうになったら、逃げろ。
  自分から落ちていくな。


  なぜ?
  彼が面白いと思ってくれるなら、私は何でもする。


  尊厳を踏み躙られてもいいのか?

  彼にとって、わたしの存在価値がそこにあるなら、尊厳など要らない。

  そんな事でしか、自分を確認できないのか?

  そうだよ。
  他のどこにわたしの居場所がある?
  こんな、生産性の無い肉のわたしに。


会話をしながら、気付く。
結局わたしは、夫という精神的支配者を失い、その穴の大きさに為す術を見失っているのだと。

  そうか…何だかんだ言っても、
  旦那の存在はデカかったか。


  そりゃデカいよ…
  離婚を言い出されるまで、
  浮気ひとつせず、旦那の為にって事だけ
  考えて生きてきたんだもん。


けれど、わたしが思う「夫の為」は、夫にとっては「自分の為」ではなかった…。

Sさんとの会話は、わたしの混乱した思考を整理分析する際の、きっかけも与えてくれる。

けれどこの時の会話は、同時に大きな失望をもわたしにもたらした。
『奴隷』と呼んで面白がっているわたしの「尊厳」を気にするSさんは、真のサディストではない…
それならば、サディストとしての精神の安寧を得る為に、わたしを求めることはないだろう…

そう考えたからだった。