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2008/03/09(日) 00:40:43
お風呂に入り、ホテルを出ると、外はまだ明るかった。
以前の逢瀬は、ホテルから出て、指定された場所まで彼を送り届けたら終わりだった。
それがいつの間にか、帰る前に一緒に食事をする様になっていた。
けれどもその日のわたしは、その食事の時間さえも、逢瀬を締めくくるには物足りなく感じた。
もう暫く一緒に居たい…
この近所にドライブウェイあるけど…
結構タイトなカーブが多い道だぞ、運転大丈夫か?
大丈夫。峠を走るのは好きだよ。
この日、彼は、ブログを開いて、二人の軌跡を残したいと言い出した。
わたしは、迷った。
このブログ以外にも運営しているブログがあるわたしは、内容が重複しそうな複数のブログを管理する事が、難しい様に感じたのだ。
けれどもここには、あまりにも正直に書きすぎている。
一番怖いのは…Sさんの存在を知られる事だ…。
結局わたしは、既にブログを作っている事を白状した。
わたしに対して彼は、とても正直だ。
取り繕う事もしないし、誤魔化そうともしない。
常にわたしに対して、真っ直ぐに接してくれている事が、感じられる。
そんな彼に、わたしは内緒にしている事がある。
それが、辛い。
わたしも、嘘や誤魔化しを取り払って、彼と向き合いたい…。
そういう気持ちが勝ってしまったのだ。
帰ってからURLを知らせる事を約束した。
こんな峠道なのに、安定した走りだなぁ。
やっぱ運転してる時のお前は、男っぽい。
いろんなお前が居て、楽しいよ。
次はどんな顔を見せてくれるのかなと思う。
彼は、このブログで見せている顔も、受け入れてくれるだろうか…。
俺がお前に挿れて動かすと、お前も腰を動かす。
その動きが、最近はぴったりはまって、
凄く気持ち良くなって来ている。
そう…。それが、身体が馴染むって感覚なのかもね。
ああ、そうかも知れない。
身体は馴染んできていても、わたしの心は乱れている。
それを知っても彼は、屈託のない笑顔を私に向けてくれるだろうか…。
いい気候になって来たな。
これからは、ホテルだけじゃなくて
普通にドライブとかするのもいいかもな。
そうだね。
まあ、途中でお前には舐めて貰うけどな。
俺はセックスは逢ったら絶対にするからな。
好きなのね…。
ああ、大好きだね。
これが普通の彼女だと、途中で痛いとか
身体だけが目当てなの、とか言い出して
面倒臭えんだ。
その点、わたしが相手なら、
身体だけ目的なのが前提なのだから、
そんな面倒なことは言い出さない。
そう。
おまけに長い時間やっても、
お前は痛がらずに悦んでくれる。
わたしの淫乱さを、彼は悦んでくれている。
そんな彼に、わたしの心を見せて、それをも受け入れて欲しいと考えるのは、わたしには過ぎた望みなのではなかろうか。
そんな事ばかり考えると、つい黙り込みがちになってしまう。
どうした?
ブログを見せるのが、嫌なのか?
そうじゃないけど…。
ただ、内容は暗いよ?
いつものわたしじゃないと思うし、
Tさんの知らない事も書いてある。
それは楽しみだな。
楽しんで読んでくれるだろうか。
もしかしたら、彼を失う事になりはしないか。
それを考えた時に、ぞっとした。
彼を、失いたくない。
自分の本心を、やっと見つけた気がした。