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完璧主義...(2)

2008/06/08(日) 00:07:38
連休中の一泊ツーリングで彼は、以前タイヤがパンクした町を再び訪れている。

その理由を、こう説明してくれた。

  あの旅は、俺の中で完結していない。
  あの時走る予定だった道を、
  修理したバイクで走って帰る。
  そこで初めて、俺はあの旅を
  完結させる事が出来るんだ。
  あの時バイクを預かってくれた
  ガソリンスタンドにも、
  改めて礼を言いたかったしな。


そして、一泊ツーリングを終えてラーメンを食べている時、彼は呟いていた。

  …うん。
  これで完璧…。



もしもわたしが彼の立場だったなら…。

ガソリンスタンドへのお礼は電話などで済ませ、何故、タイヤを完全に駄目にしてしまうまで異変に気付かなかったのだろう…とか、何故、あんな落石だらけの道に行ってしまったのだろう…などと後悔し続け、悲しい思い出として心に刻んでしまったことだろう。
せっかく途中まで楽しかったのに、自分の所為で台無しになってしまった…と思い、まだ完結していないなどとは、きっと考えもしないに違いない。


そして…気が付いた。

あの時、何故わたしが、自分の乗っていないバイクのパンクを、自分の所為かも知れないなどと考えたのか。
わたしが彼の立場なら、後ろに気を取られていたから落石を見落としたと考えるかも知れないから、そんな処に思いが至り、自責の念を感じたのではないか。

ガソリンスタンドで、彼のバイクをわたしの車に積むなど、どう考えても無理と半ば判っていながら、シートを動かしたりしていたのは何故か。
彼の傍で、彼のする事を見守ることしか出来ないのが、とても気詰まりだったからだ。
彼に、『こいつ、他人事だと思って、退屈そうにぼーっとしやがって』と思われるのが、嫌だったのだ。
これも…わたしが彼の立場なら、傍で見ている人に八つ当たりしたくなるから、思いが至ったのではないか。

自分の力の及ばない処にまで自責の念を覚えるのは…その裏の感情から、目を逸らしていたからだ、と言えるかも知れない。
つまり、完璧に出来なかったのは、それの所為と考えることだ。
他の何かの所為にして、責任転嫁したいという本音…。
けれど転嫁された側は、それをどれだけ腹立たしく理不尽に感じるかを知っているし、転嫁することを卑怯だとも考えているから…。
だから、自分の中に生じたそういう気持ちを、『わたしの責任なのだ』という形にすり替えているのだ。


  自分の力が及ばない処まで
  コントロールしようとするのは、
  ただのエゴだ。


彼の言葉を、思い返す。

そう…これは、紛れも無くエゴだ。
わたしの自己嫌悪と自己否定は、エゴをエゴと自覚しない為の…ある意味、自己防衛とも現実逃避とも言えるものだった。
本当のわたしは、凄まじいエゴイストなのだ。
自分の精神を崩壊させてしまう程の…。


今までのわたしなら、こんな事に今頃気付くなんて…と、嘆き悲しむところだ。
自分がエゴイストだったなんて…という処も、悲嘆の対象になるだろう。

けれども、今は違う。
今のわたしは、こういう風に考える。

これに気付けたのは…わたしが、現在の精神状態になったからだ、と。
つまり…彼。
彼が居てくれてこそ…。




無題

2008/06/09(月) 22:59:52
交互に襲ってくる
歓喜と、憂鬱。

彼と過ごした時が
幸せであればあるだけ
まるでその反動のように
わたしの上に影が落ちる。

光が強ければ、
影も濃い…ということだろうか…。




扉の向こう...(2)

2008/06/11(水) 00:55:17
つい先日の事。
いつもの様に、彼に突き上げられ続けていた時…今までとは全く違う感覚が、襲い掛かって来た。
身体の奥深い処から、とても激しくて熱くて勢いのあるものが爆発的に漲って、わたしを粉々に破裂させてしまいそうな…そんな感覚だった。
今までの達し方とは、全く質の違う逝き方をしそう…そう思った。

目の前に、扉が見えた。
扉は、向こう側からの凄まじい圧力に負けて、歪んでいた。
わたしが取っ手に手をかけたら、もの凄い勢いで開いた扉は、わたしをその中に引きずり込んでしまいそうだった。
そしておそらく、二度と戻っては来られない…。
今以上に…彼でなくては駄目な自分になってしまう。
彼だけを…まるで産まれてから一度も満腹になった事の無い子どもの様に、貪欲に貪欲に求める様になってしまう…。
そういう確信が、あった。

  やめて…お願い、やめて。

懇願したが、勿論聞き入れられる筈も無い。
扉から目を逸らす様に…彼から与えられる感覚を、自分の身体から切り離そうとする。
出来ない。
いや。
その先は、知りたくない。
やめて。
やめて。
お願い、やめて…。


彼が、わたしの中に放出した。
微かに呻きながら、長い時間をかけて、ドクンドクンと注ぎ込む。
今にも開きそうになっていた扉は、遠ざかっていった。
わたしは安堵し、彼の体重を受け止める…。


抱き合って寛いでいた時、彼が言った。

  お前が『やめて』って言った時、
  今までの言い方とは違っていたから、
  本当にやめた方がいいだろうかと一瞬思った。


  ああ…あの時ね…。

わたしは、見えたものの話をした。

  そんな事になってたか…。
  あの時、お前の膣内は
  とても活発に動いていた。
  チンポを、奥へ奥へと吸い込む様な…。
  お前が逝きっぱなしの時、よくそうなる。
  凄い気持ち良さだぞ。


自分の中がそんな事になっていたとは…。
あの葛藤の時で逝きっぱなしの状態だったとすれば、扉を開けていたら、わたしはどうなっていたのだろう…?
知りたい…と思うより先に、やはり恐怖心が先に立つ。

  次にその扉を見たら、必ず開けろ。
  お前が一体どうなるのか、見たい。


彼は、いつもの様に、興味で瞳を煌かせている。
わたしは、素直に了承することが、出来なかった…。




無題

2008/06/12(木) 01:12:42
彼によってもたらされる憂鬱と
それ以外の憂鬱は、
その質が全く異なる。

彼がわたしの精神を揺さぶるのは、
翻弄されるわたしを見たいから。
わたしに興味を持ってくれての精神攻撃。

それ以外のものがわたしの精神を揺さぶるのは、
わたしの意志と発言を捩じ伏せたいから。
わたしを完全に否定するための精神攻撃。

  最後ぐらい、爆発してみたらどうだ?

彼は、言う。

  感情には感情で返されます。
  大声で威圧されるのは…とても怖いのです。


色々な事を、思い出すから。

憎みたくはない。
例え憎まれていても。

綺麗事だろうか…?




無題

2008/06/13(金) 00:15:01
『憎みたくない』

そう考えてしまうという事即ち
憎みはじめているという証では
ないだろうか…?

憎みたくはない。
それは本心。
わたしにだって非はあるのだから。
でも…
喉元までせり上がって…
必死で飲み込む言葉。


『卑怯者。』




無題

2008/06/16(月) 14:17:28
不安。
疑心暗鬼。

何も信じられなくなっている自分に気付く。




信。

2008/06/19(木) 01:50:31
疑心暗鬼の泥沼でもがくわたしは、
その想いを正直に彼に、打ち明けた。

全てを無にする覚悟が、出来ていただろうか…?
出来たからこそ、行動できたと思ったけれど、
今にして思えば、『全てを無に』というのは
彼との関係ではなく…自分自身の事だったかも知れない。

彼は、突然の呼び出しに応じてくれた。
わたしの話を聞いても、怒らなかった。
夕闇に沈む海辺の公園で、
わたしの頬をペチペチと叩きながら、
色んな言葉を注いでくれた。

  他人の基準に自分を合わせようとするな。
  もっと自分の事を考えろ。
  そして、自分を信じろ。


『俺を信じろ』とは、言わなかった。
他人の基準に合わせるなと言うのだから、
彼の基準にも合わせるなと言う事か。
彼に依存させない為かも知れない。
『信じた方が悪い』というような、
後々の逃げ口上の為ではなく…
彼自身が本当に自分を
信じているのだという事が、伝わった。

長年連れ添っていた相手の本性に、気付いていなかった。
だから自分の判断など信じられないと思う。

でも本当に?
本当に気付いていなかったか?

気付いていた。
自分には被害が及ばないから、
見て見ぬフリをしていただけ。
その矛先が自分を向いた時の事を、
想像出来ていなかっただけ…。


話が一段落した後、言った。

  今日は…ごめんなさい。

  違う。

彼がわたしの頬を叩く。

  俺の視点から言うな。
  お前基準で考えろと言ってる。


どういう意味か…咄嗟には解らない。
少し考えて、言い直す。

  今日は、どうもありがとう。

  そうだ。
  それでいい。


彼の微笑みは、やはりわたしを
心底リラックスさせるものだった。




無題

2008/06/21(土) 01:06:54
  俺はリアルだ。
  現実だよ。



彼からメールがあった。

彼は、現実。
わたしの妄想の産物ではない。

逢いたい。
触れて、彼を確かめたい。




憎悪...(4)

2008/06/22(日) 03:46:27
憎悪している事を自覚した時から、わたしと母親の電話は、口論になる事が多くなった。
そうなった時の母親の決め台詞は、

『あんたみたいに嫌な性格の子、
 絶対○○さん(元夫)にも嫌われるからね』

だった。


そして今。

母親に言われた通り、わたしも離婚することになった。

おまけに、離婚成立前に、夫以外の男性に身体を完全に支配されるなど…。
あれだけ憎み、軽蔑してきた女と、全く同じ道を歩んでいる。


夫は、わたしが嫌いになったのではないと言う。
友人としては最高だが、妻としては最低だから別れると言う。
あの女の様に、配偶者に憎まれている訳では、ない。
そこが違う、と、自分を弁護する。

彼に身を委ねたのも、離婚が確実となった後のこと。
離婚に応じるしかないと覚悟した時、誰かに、壊れてしまうくらい抱かれたいと切望した結果、己の中の被虐嗜好を自覚し…加虐者を求めたのだ。
そこが違う、と、自分を欺く。

男が出来たから離婚したくなった母親と。
離婚に弾みをつける為に男を欲したわたしと。
あの女をここまで軽蔑出来る程の差があるだろうか。
無いだろう。
同類だ。
結局、あの女とわたしは、同類なのだ。

憎悪の矛先は、そのままわたしの方を向く。
彼と過ごす時間が、幸せであればあるだけ…。
彼に魅了され、支配されればされるだけ…。
わたしは、そんなわたしを赦す事が、出来なくなっていく……。





2008/06/22(日) 17:19:33
わたしは、子どもを、産まなかった。

わたしに子どもが産まれた時、
あの女と同じことを絶対に
しないという保障は、
ない。

わたしの子どもは、
気分次第で殴る父親に
悩まされることだけは、
ない。

その代わり、あの女よりも
凶暴で冷酷で狡猾な母親に
より一層苦しめられることになる。

夫が子どもを慈しめば慈しむ程
わたしは自分の子どもを
疎んじる様になるだろう。

わたしが欲して欲してやまなかったものを
当たり前の様に享受する己の子どもを、
妬み、嫉み、憎んだ挙句、
破壊したくなるだろう。

だからわたしは、子どもを産まなかった。

わたしはわたしのこの判断を、
後悔はしていない。

けれども…子を産む気もないのに
普通に結婚して幸せになりたいなどと
望んだことは、わたしの罪。

だから…。
周囲に何を言われても、
わたしに夫を非難する権利は、無いのです。

耐えなければならない。
耐えなければならない。




無題

2008/06/22(日) 17:23:53
出来ることなら

何の疑問も問題意識も持たず
当たり前の様に子を産んで育める
生物として一番正しい使命を果たせる

そんな女でありたかった。




無題

2008/06/22(日) 17:50:00
違う。

今のわたしは、
彼に支配され、
彼に責められ、
彼に貫かれ、
彼に逝かされ、
彼に狂わされる事を
何よりも一番欲している。

そして
安心してそれに没頭できる様、
基盤を求めて夫から搾取しようと
必死になっている。

醜い。
あまりにも醜い。
自覚なくやっているあの女よりも数段醜い。



無題

2008/06/23(月) 11:12:32
  それで?
  お前は向こうの言いなりか?
  何故、自分で専門家に相談しない?
  かっこわるい。



彼から…言葉の平手打ち。




2008/06/23(月) 17:51:22
かつてわたしは、牙を持っていた。

心の奥底に隠し持ち、
必要とあらば躊躇なく牙を揮い、
わたしが守らなくてはならない人を守る為、
敵を容赦なく血祭りに上げてきた。

しかしその牙は、元夫とその取り巻きによって
へし折られた。
その時元夫から浴びせられた言葉は、
わたしの心の傷を抉って曝け出し、
わたしの腰椎を打ち砕く程の威力があった。
わたしは倒れ臥し、動けなくなった。

最近ようやく腰骨が回復し、
そろりそろりと歩き出したわたしに、
元夫が更なる追い討ちをかけてくる。
心の傷だけがいつまでも塞がらず、
ダラダラと血を流し続ける。

これは、罰だ。
罰なのだ。
だから耐えねば。
耐えねばならない。

そう思っていた。


  本能に従え。
  内なる声のままに動け。


彼からのメール。

  考えて答えが出るものなんざ偽者だ。
  本能だ。
  本能の声を聞け。


わたしはいつも、考えて考えて、考え抜いて答えを出す。
本能の声を、ただのエゴだと断じて、捻じ伏せて封じ込める。

わたしの本能は、叫んでいる。
彼の傍で、生きていきたい。
彼の傍で。
彼の傍で。
その為には…

心の奥底に、再び牙が生えているのを感じる。

けれども…

  本能に従えば…わたしは
  凄まじく凶暴で冷酷になります。
  それが…怖い。


わたしの牙は、破壊力がある。
それをわたしは、よく知っている。
自分のことだけを守る為に、
この牙を行使したことは、
まだ無い。
そうする自分の姿は、
母親に瓜二つなのに違いない。
そう思うからだ。

  ありのままが凶暴で冷酷、
  いいじゃないか。
  生まれ変われ。
  新しいお前になるんだ。


新しい、わたし。
自分の為だけに、牙を剥いて闘う、わたし…。




2008/06/24(火) 09:55:37
本能の声…。

わたしの心の奥深くから、
血を吐く様な声が聞こえる。
呪詛の様に、念仏の様に、
暗く、低く、響き続ける声がある。

それは究極のエゴイズム。
耳を傾ける訳にはいかない。
その声を聞いてはいけない。
断じて、誘惑されては、いけない…。

そうしてわたしは、
本能の声を無視する癖がついた。


今回、彼に言われて、もう一度
本能の声に耳を澄ませてみた。


『彼の傍で、生きていたい』


生きていたい…?

そんな声を聞いたのは……初めてだった。




ひたすら

2008/06/27(金) 13:40:54
彼に、逢いたい。

ただただ ひたすら
彼に、逢いたい…。




関係

2008/07/16(水) 21:25:01
彼の漏らす呻き声を道標に、彼が解してほしい箇所を見つけ、マッサージする。
わたしの手の故障があるから、力を入れてツボを刺激することは出来ない。
それでも精一杯の力で、どう指圧すれば彼が満足げな呻きを上げるか、確かめながら、続ける。

  お前の手は、温かい…。
  手を当てられてるだけでも
  気持ちがいい…。


彼が、すっかり寛いだ様子の眠そうな声で言う。

  そう?
  なら良かった。


そうやって手を動かしながら、わたしは考え込んでいた。

さっきの彼は、何を自覚したのだろう…?
段々、生命なき玩具の様にぞんざいに扱われなくなっているのと、関係があるだろうか…?


いつだったかの会話を思い出す。
最近普通のセックスばかりで、責めをしなくなったと言った時、彼は答えた。

  プレイの一環でやるのもいいが…。
  どうせやるなら、力一杯痛めつけてやりたいからな。
  仕置きの時以外にしたいと思わなくなった。
  加減しちまいそうだから。


この時も、わたしは少し驚いたのだ。
わたし相手に、加減するという思考が彼にあったことに、驚いた。


今まで心地よさを感じていた、『自分がモノの様に扱われる』状態。
けれど彼は、少しずつわたしをモノ扱いしなくなってきてはいないか。
そしてもし全くそうしなくなったら…彼とわたしは、どうなるのだろう…?


万が一、彼が先刻自覚した事が、わたしを他の男に使わせたいとは思っていないという気持ち…わたしに対する独占欲なのだとすれば…。
彼とわたしの関係は、限りなく普通の恋愛関係に近づいている様な気がする。

愛だの恋だのという感情が解らない、と言っていた彼だけれど、わたしが大きく変化しているのと同じ様に、彼もどんどん変化しているのだとしたら…。

彼とわたしとの絆は、互いが今までめぐり会うことの出来なかった、歪な性癖を満たせる相手であるという事だったのではなかったか。
それがなくなるという事は、ふたりの絆がひとつ、消えてしまうということなのかも知れない…。

そんな気がして、わたしの胸中に、不安が湧き起こった。

普通に、愛し愛される関係になるなら、それでも良い。
どうして、そう考える事は、出来ないのだろう。
普通の恋愛関係にはなりたくないと…そう思ってしまうのは、何故だろう。

肩から始まり、背中、腰、お尻、太股、ふくらはぎ…と、マッサージする位置を下げていきながら、わたしは考え続ける。
けれども結局、結論の出ないまま、最後の仕上げに彼の土踏まずを踵で踏む。

  はい、おしまい。

言いながらわたしは、彼の背中に覆い被さり、抱きついた。

  ん。すげー気持ち良かった。

姿勢を変えた彼が、腕の中にわたしを抱きすくめる。

ひとつだけ確かなことは…。
こうして彼と共に過ごす時間は、わたしにとってとても幸福なひと時であること…。

この先、ふたりの関係がどう変化しても…いつまでも、互いに互いから幸福感を得られる関係でいたい…。
そう願った。




無題

2008/07/30(水) 02:21:54
  どんな気分だ?

訊かれても、答えられない。

予期していない事が起こると、
わたしの感受性は麻痺してしまう。

けれども、涙が出るから、
悲しいと感じているのだろう。




無題

2008/08/01(金) 15:22:18
憎悪が、募る。

そして相手に感じる以上の憎悪が
わたし自身を責め苛む。

わたしが憎悪するのは、
相手に『お前のせいだ』と
責任転嫁させる隙を作ってしまった
自分自身。




取捨選択

2008/09/24(水) 11:24:55
離婚によって…根底から崩壊した、わたしの生活の基盤。

自分にとって、何を一番優先させる生活がいいのか…。
熟考しなくてはならない。


独力で暮らしていける住処を手にしたければ…

犬や猫と共に暮らす田舎暮らしを
棄てねばならない。


犬や猫との田舎暮らしを守りたければ…

一人で静かに暮らす事が
出来なくなるかも知れない。



彼の傍で、生きていたい。



この渇望がなければ、
わたしはとっくに
生きる事を放棄していたに
違いない…。




再起

2008/09/29(月) 13:53:25
どんな仕打ちをされても、それがわたしに相応しい罰…。
妻として正常に機能しなかったわたしが受ける、当然の報い…。

そう考えて、耐えてきた。
耐えねばならないと、己に言い聞かせていた。
だからこそ、自分だけを護る為に牙を剥き出して闘う事に、強い躊躇いが、あった。

けれども…。

それらは、ほとんどが、嘘だった。
わたしを意のままにコントロールし、自身の安楽と引き換えにわたしを犠牲にする為の、誠意を装った、嘘だった。

それがはっきりした今、もうわたしは、闘う事を躊躇しない。


そして、これらの嘘が発覚した事で、わたしは少しの自信を持つ。
わたしの、人を見る目や直感力は、そう棄てたものでもない事が判ったから。
これでわたしは、わたしを少しだけ信じる事が出来る。


  お前は、俺の伴走者。
  着いてこられなくなったら置いていく。
  俺は、立ち止まりはしない。


そう言ってくれた彼と、どこまでも一緒に走りたい。
その為には、万難を排除する。

今…漸くわたしは、自分の望む進行方向を、真っ直ぐ見据えながら立ち上がる事が出来たと感じる…。




無題

2008/10/04(土) 11:30:16
決意しても
決意しても

時が経って
事態が少しでも動くと

本当にわたしの選択は正しいのか

自問自答を
始めてしまう


わたしは
本当に正しい事を
しようとしているのか


こうまでして
自分を護ろうとする価値が
わたしにあるのか


『生きててくれるだけで
 いいんだよ』

妹は 言う


わたしが精神的に追い込まれると
不思議な事に必ず彼が怪我をする

まるでわたしを支配する暗黒が
彼にもその触手を伸ばそうとするが如く


それでもわたしは
彼の傍にいたいという
自己の欲求を満たしたいが為だけに
取捨選択を繰り返していても
いいのだろうか



わからない




急転直下

2008/10/04(土) 16:59:39
事態は、音を立てて動き出した。

もう、わたしには止める事が出来ない。

まるで坂道を転がり落ちる岩の様に、
地響きを轟かせている…。

最初のひと押しをしたのはわたしなのに、
わたしの意図しない勢いで動き始めると、
不安で
不安で
堪らない。

この岩の行く先をコントロールする事が
わたしに出来るだろうか……。




100%

2008/10/30(木) 21:49:05
『私は100%、貴女の味方ですよ』


そう言われると、わたしは、とても怯んでしまう。


『例えお前をどんなに碌でもないと思っていても、』
100%味方をしてやる。

そう言われている様な、気がする。

そして更に、

100%味方をしてやる。
『その代わり、自分には絶対逆らうな』
『自分の善意を疑うな』

そう言い渡されている様な、気がする。



そして。

『100%味方だ』

こう口にする人物に限って、
真実100%味方だった試しは、

無い。




馬鹿

2008/11/22(土) 14:34:22
わたしは、よく他人に『馬鹿だ』と言われる。

昔の遊び仲間のひどい人になると、
『馬鹿だから何をしてもいい』
とか
『馬鹿だから何も感じていない』
とか言い、始終遣いっぱしりをさせたり、わたしの知能程度を疑われる様なエピソードを捏造して披露し、場の笑いを取ったりしていたものだ。
わたしにしてみれば、わたしが我慢すれば済むのなら…と、考えていただけに過ぎず、皆が笑って楽しんでいるのなら、不機嫌に振舞って水を差す事もあるまい…と、堪えていたに過ぎなかった。

元夫は、友人たちの前でよく
『こいつ馬鹿なんだ』
と言いながらわたしの頭を本の角などで叩き、
『ほら、笑ってるだろ?
 馬鹿だから痛くないんだ』
などとやり、周囲の笑いを取っていた。
二人になった時に、痛くない訳があるか、と文句を言っても、
『それで皆が楽しいならいいじゃないか』
と、平然としていた。

離婚で揉めている時、どうやら元夫は、本気でわたしの事を『馬鹿だから何をしてもいい』と思っていた様だ…と理解した。


一体、わたしの何が、他人をして『馬鹿だ』と思わしめるのだろう。

わたしが他人を『どうせこの人、馬鹿だから』と思う時は、そう考える事によって、相手の言動に本気で腹を立てない為だったり、しょうがない、と諦める為だったりする。
とすれば、わたしも、他人からしてみると、『どうせ馬鹿だから』と思わねばならない程、付き合う事に我慢が必要な人間なのだろうか。


カウンセラーさんに訊いてみると、
『注意欠陥障害の症状に支配されている時、
 頭が悪いと思われる場合はあるかも知れない。
 また、傷ついたり怒ったりしていても、
 本当の感情を押し殺し、
 何も感じていないと自分を騙す癖がついている。
 それが、周囲から見ると、鈍い人に思われる
 原因になっているかも知れない』
と言われた。



彼は最近、わたしに対して『馬鹿っぽい』とよく言う。
一体どんなところが馬鹿っぽいのか訊いてみると、

  お前という存在の全てがだ。

と言われた。


彼は時々、嬉しそうに言う。

  いいなぁ、
  何をしてもいい女ってのは。




彼がわたしに何をしてもいいのは、わたしが彼の玩具で所有物だからだ。
『馬鹿だから』何をしてもいいのだ、とだけは、考えて欲しくない、と、思った。




今だから…

2008/12/03(水) 21:39:02
このひとは、わたしを、束縛しないだろうか。
このひとは、わたしを、養ってくれるだろうか。


今までは、心の何処かで必ず冷静に検討していたそういう事を、一切考えなくても済む関係。

それが、今の彼と、わたしの関係。

彼の声を聴きたい。
彼の匂いを嗅ぎたい。
彼の手で触れられたい。
抱き締められて、突き入れられて、息も絶え絶えになる程かき回されたい。

わたしの心が、わたしの身体が、ただひたすらに、彼を求める。


一切の打算を捨て去り、欲望だけに忠実に、愛おしく想う純粋な気持ちを最優先事項に据えて、彼と共に時を過ごせる幸せ。

今のわたしだからこそ、噛みしめる様に味わう事の出来る、最高の、幸せ…。




無題

2008/12/04(木) 12:50:05
  あんたの言葉に、私がどれだけ傷付いたか解る?
  そりゃ私のした事も、良くなかったかも知れない。
  でも、あんたを心配してただけなのよ。
  私は今でも、あんたの味方よ。
  それなのに…。
  本当にひどい…。
  凄く傷付いた…。


この人は、何を言っているんだろう。


ひとに自分が傷付いた事を主張する前に、
自分は相手をどれだけ傷付けたか、
省みる事は、
無いのだろうか。

ひとにひどい仕打ちを受けたら、まずは、
そうされる原因を自分に確かめる事は、
無いのだろうか。

原因の一端を己に見出したら、
自分の感情だけを押し付けて
嘆いて見せるべきではない、とは
考えないのだろうか。



それとも、
こういう考え方をしてしまうわたしの方が、
どうかしているのだろうか。

実は、相手のした事など、
世間一般的には何ら非難されるべき事ではなく、
わたしだけが繊細ぶって傷付き、
執念深く許せずにいるだけなのだろうか。

きっと、そうなのだろう、と、考える努力をする。

許せない。
けれど許すべき。
怒り狂いそう。
けれど笑っているべき。

わたしは、何も、感じていない。
悪いのはわたしなのだから、感じてはいけない。

何度も何度も何度も何度も、己にそう言い聞かせる。
笑顔を作る。
謝罪の言葉さえ口にする。



何かが、身体の中で、暴れている。




無題

2008/12/06(土) 20:52:08
何を一番優先すべきなのか

わからない。



向き合う

2008/12/10(水) 00:47:34
わたしは、対人関係において、誰かの事を『この人のこういうところ、嫌だな』などと考えても、そういう風に考えてしまう自分の方が悪い様な気がしてしまって、その気持ちを打ち消し、考えなかった事にする。
『でも、こういうところもあるんだから、悪い人ではない』と、肯定的に考える努力をする。

仕事上の付き合いなら、これで十分だろう。
個人的な感情を介在させた結果、円滑に仕事が出来ない状態にしてしまう訳にはいかないし、その人間関係はあくまでも仕事中だけの事。
完全に割り切る事さえ出来てしまえば、私生活にまで影響は、及ぼさないからだ。

けれども、私的な知り合いは、そうではない。
『こういうところ、嫌』という思いを、何度も何度も味わう事になる。
そしてその都度、嫌だと感じる自分を責める。
自分の性格が捻じ曲がっているから、そういう風に感じるのだ…と、考える。
肯定できる部分だけを見なければならない、と、言い聞かせる。

これで、何も問題がないのなら、それで良い。
しかし、そうではない。

大抵の場合、まず、胃に来る。
激痛や、口の周囲の吹き出物という形で、わたしに不調を訴える。
胃を壊すと、歯が痛くなる。
奥歯を食いしばる様になる為、歯に負担をかけるのだ。
そしてそれはやがて、頭痛という形でわたしを苦しめ始める。
そうなって初めてわたしは、わたしが大きなストレスを抱えている事を認識する。
そしてその原因が、対人関係にある事に気付き、暗然とするのだ。


最近、やっとわたしは、自分自身を騙し続ける事は結局出来ないのだ…という事を、実感として学んだ。
心は騙せても、身体は騙せない。
自分を騙した代償として、必ずわたしの心身が蝕まれるのである。

それに、ストレスの原因が対人関係だった場合、相手にとってわたしがストレスになる事を、考慮しなければならない。
ストレスの原因を排除する事即ち、相手との距離を置く事。
これは、相手からすれば、いきなりわたしが冷たくなった様に感じるだろう。
場合によっては、突然わたしが敵意を見せる様になったと感じて、戸惑う事もあるに違いない。
これでは、相手に対しても、失礼だろう。


こういう風に考えられる様になったのは、彼のお陰だ。

  俺の前では、感情を押し殺す事を禁止する。
  お前の感じているまま、
  全ての感情を素直に表現しろ。


彼から、申し渡されている、命令。
だからわたしは、彼と一緒の時に、それはちょっと…と感じた事も、正直に彼に伝える。
もっとも、そんな事は数える程しか無いけれど。

彼は、
『そんな考え方しか出来ないのか。
 可哀想なくらい性格曲がってるな』
とも、
『そんな事が気になるのか。
 だからお前は馬鹿だと言うんだ』
とも、言わなかった。

わたしを、正面から真っ直ぐ見つめ、しどろもどろなわたしの話を、きちんと最後まで聞いてくれた。
そして、わたしの感じた理不尽さを、しっかりと解消してくれた。
それ以降、『あの時、言ったのに…』と思う様なことすら無い。
本当に真摯に、わたしと向き合ってくれているのだ…と、心から感じ、安堵した。

わたしも、きちんと向き合える様に、なりたい。
彼に対してのみならず、今までは、自己否定という形で逃避してきた様々な問題とも、しっかり向き合い、ひとつひとつ解決していきたい。
だから、もう自分を騙すのは、やめよう、と、思った。


最近、SMは全くやっていないけれど、それでも彼は、わたしを導き続けてくれている。




渇き

2008/12/18(木) 12:08:44
決して気付きたくはなかった
己の本心に、気付く。

気付かぬ振りをして
己を騙し続けていたけれど、
限界突破してしまった事に、気付く。

その都度、処理していなかった感情は、
行き場を失った泥流となって
わたしの中で、逆巻いている。


これを、放出したい。
泣きたい。
暴れたい。
叫びたい。

けれど、出来ない。
わたし以外の人にとってそれは
既に遠い過去のこと。
そんな問題で今頃感情を爆発させるなど、出来ない。


責められたい。
彼に、激しく、責められたい。

激痛と恐怖に雁字搦めにされ、
暴れ、悲鳴を上げ、泣き叫ぶ。
そうしてわたしの中に溜まっていた澱は押し流され、
わたしは、落ち着きを取り戻す。
もとの自分に、戻る事が、出来る。
彼の居ない日常でも、無理せず微笑む事が
出来る様になる。


  そんな身体縛ったって醜いだけだ。
  んなもん、俺は見たくねえ。


己の身体のメンテナンスすら出来ず、
醜く肥え太った今のわたしでは、
彼の創作意欲を掻き立てられない。


わたしが再び彼の欲望を突き動かせる様になるまで、
わたしは、ひたすら、耐え忍ぶしか、無い。