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始まり

2009/11/29(日) 01:07:29
Sとは、とあるオンラインゲームで、同じパーティでプレイした事がきっかけで知り合った。

バトルが終わった後、今後はメッセンジャーで会話しようと誘われたが、わたしはそれを断った。
ゲームでの知り合いと、余り深く付き合いたくない、というのが、本音だった。
ゲーム内でのわたしは、完全に偽りの自分。
プレイ中でない時にまで、偽りの自分を演じるのは、とても疲れるだろうと思ったからだった。

ある日、何度か同じパーティでプレイした結果、わたしが好感を持っていた子から、メールが入った。

  Sさんから、しのぶさんをメッセンジャーに呼べ!
  と言われました。
  僕もしのぶさんとはメッセで話したいので、教えて欲しいです。

この子にそう頼まれると、無碍に断れない…。
わたしにとっては、そういう子だった。

  そうか…しょうがないなぁ…。
  君にそう頼まれると、断れないな。

わたしは、メッセンジャーでの会話を受け入れた。

Sから早速、わたしにメッセージが飛んできた。

  あいつを使って訊いたのは、
  正解だったなwww


  その様だね。
  断り切れなかったよ。


もう記憶が定かではないが、当時確か、このゲームのオフ会があるので、このパーティのメンバーも参加しようという話が出ていた。
わたしは当然、参加する気は無かったのだが、Sは、わたしにも参加して欲しいという事だった。

更に、このパーティで一度オフ会をした結果、メンバーの中の女の子に一目惚れした子がいるので、その子のキューピッド役をしているのだが…と、相談された。
その会話に違和感を覚え、Sに言った。

  その相談に乗る前に、
  ちょっと君の思い違いを
  訂正しなければならない。
  私は、実は女なんだ。


  えっ…マジすかwww

  マジ。
  女です。
  だから、その相談に乗るなら、
  女からの意見だという事を
  念頭に置いて欲しいと思う。


わたしは、偽りの自分を演じるに当たり、プレイヤーの性別を特定されぬ様にも振る舞っていた。
その結果わたしは、ゲーム仲間に、男性であると思われていた様だった。

  ほほうww
  ブラジャー何カップ?


  …いきなりそれかい。

  ま、俺はこういう軽い奴だwww

  …それにしても、メッセ繋ぐなり
  恋愛相談を受けるとは
  思ってなかったぞ。


  んー…ま、お前は
  そういう相談が出来ると
  思ったからだな。
  大人、というかさ。


  そりゃ…確かに他のメンバーと
  比べりゃ大人だろう。
  皆どうも、随分若い様だからね。
  学生さんが多いね。


  そうなんだよ。
  ちなみに歳いくつ?
  まーきっと俺が最年長だろうがwww


こうして、わたしとSとの付き合いは始まり、個人的な情報を晒し合う仲となった。
この時、このゲーム内では当時遭遇した事のない40歳代同士だったという事実が、わたしの中にSに対する親近感を芽生えさせていた。
更に、相談事をするに足る人物だと認められた…という自尊心を、擽られてもいたのだった。