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2009/11/28(土) 23:34:22
俺は、お前を映す鏡だ。
彼が、わたしによく言う言葉だ。
俺に限らず、お前を取り巻く人間は
全てお前の鏡なんだよ。
彼は、こうも言う。
お前の元旦那さんは、確かに酷い奴だ。
だが、旦那さんがそうなったのは、
お前にも原因があった筈だ。
お前は旦那さんを、本当に純粋な愛情で
夫に選んだか?
そう言われると…確かに、あの人を結婚相手として選んだ時、愛情よりも打算が優位であった事を、認めざるを得ない。
当時の会社では、あの人が一番の出世頭だった。
この人と結婚すれば、経済的な苦労はせずに済むだろう。
そういう思考が、本人を判断するのに大きな割合を占めていた事は、否定出来ない。
Sにしてもそうだ。
なんで近付けたんだ?
そういう人間だという事は、
わからなかったのか?
いや…本気で、『この人駄目。嫌だ』と思った事は、何度もあった。
それでも、付き合いを絶とうとしなかったのは…淋しかったからだろうか…?
この人を否定すれば、この人に頼ってしまった自分をも否定する事に、なるからだろうか…?
その当時の自分の、思慮の無さ、浅ましさを、自覚する事になってしまったからだろうか…?
おそらく、そうなのだろう。
俺は、お前に対して、
俺の全てを曝け出している。
それが出来なくなった時、
お前との関係は終わると思っている。
それは、判る。
彼は、本当に正直に、わたしに自分の全てを見せてくれていると感じる。
だからわたしは、ここ最近でぶり返してしまった、強烈な対人恐怖症に翻弄されながらも、彼の事だけは、信じていられるのだ。
そして、そこに彼の、途轍もない強さを感じる。
見栄も虚勢も、張らない。
美辞麗句も駆使せず、思った事を言い、思った通りに行動する。
それで相手が自分から離れるなら、それはそれでいい。
俺は、独りでも全然平気だ。
そういう強さ。
けれども実際、彼は独りではない。
友人だって居るし、仕事先でも信頼されている様だ。
彼が、周囲に隠している事は、自分がサディストであるという部分だけ。
そしてわたしは、そんな彼の性癖をも知る人間…。
わたしには、そういう強さが、無い。
わたしの本音を、真実の姿を見せれば、人はわたしから離れていくだろう。
それがわたしには、何よりも怖い事に思える。
あんたみたいな嫌な子は、
世の中の誰からも好かれない。
私しかあんたの味方はいない。
そう母親に言われ続けていた事も、無関係ではないと思う。
だからわたしは心の中とは裏腹に、快活に振る舞い、鷹揚に振る舞い、周囲の人がわたしに抱いているイメージ通りに在ろうとし……最終的に、破綻する。
これを、繰り返している…。
偽りの自分を演じるわたし。
そしてその偽りのわたしを期待している周囲…。
自分に、正直に、生きれば、周囲を取り巻く人間も、変わるだろう。
今のわたしに必要なのは、それで独りになる事を、恐れない強さ。
そしてわたしが、本当に独りになる事は、無い。
何故なら、わたしの全てを曝け出しても尚、彼が傍に居てくれるから…。