2ntブログ

スポンサーサイト

--/--/--(--) --:--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

6度目の逢瀬

2008/02/26(火) 00:15:59
いつもの通り、車で待ち合わせ場所に向かう。
家を出る前にメールを打つと、到着30分前くらいにもう一度メールする様に返信が来た。

待ち合わせ場所で「今着いた」とメールすると、すぐに彼が助手席の窓を叩く。

  今日は早かったね。

  うん、30分前のメール貰ったからな。

彼が車に乗り込む。

  買い物は?

  もう済ませた。

  俺も。じゃ、行こうか。

いつものラブホテルに向かって、車を走らせる。

車中では、近況報告や、他愛もない雑談で時を過ごす。
そうしていると彼は、明るくて気さくで、時々ふと「可愛い…」と思わせられる事もある、年下の男の子だ。
(男の子…という年齢でもないのだけれど)

ホテルの部屋に入ると、一息つく間も持たずに、わたしは彼に抱き付く。
彼が抱き返してくれて、わたしたちは立ったままでキスをする。
彼の手が、わたしの全身を這い回る。
それだけで、わたしの身体の奥底に火が点り、濡れてしまう…。

ふっと、彼がわたしから離れた。

  さあ…始めるか。

そう言って彼は、ロープを取り出した。


余韻

2008/02/26(火) 13:53:26
昼間、職場で仕事をしている時、
彼との情事の余韻に浸ってしまうことがある。
下腹部に、甘くて鈍い感触が走る。
すぐにでも彼が欲しくなる。

そういう時に思い出すのは、
わたしの中を掻き回す彼のペニスの感触ではなく
縛られる時に身体に食い込む縄の感触でもなく
彼との、口づけの感触…。

柔らかい唇と、絡み付く舌の、
陶然としてしまうほどの優しさと温かさ…


6度目の逢瀬…2

2008/02/26(火) 23:29:18
彼の使う縄は、生成り色の綿ロープ。

  手を後ろで組んで。

彼の声のトーンが低くなる。
責めモードにシフトチェンジした証だ。
わたしは腕を後ろに回し、其々の掌を肘に当てる。

  違う。
  そうじゃない。


手を伸ばした状態で掌を組まされ、手首を縛られる。

わたしの正面に彼が立った。
わたしは、彼の目を見つめる。
冷静な目をしていた。
彼が顔を近付けてくる。
わたしは、目を閉じる。
すると、彼はわたしの鼻の頭をペロっと舐めた。
驚いて目を開けると、彼が悪戯っぽく笑った。
わたしもつられて微笑んだ。

アイマスクで視界を奪われる。
わたしは、耳に意識を集中する。
彼の動きを、聞こうとする。
彼は、わたしの周囲をゆっくり移動している様だ。
もう荒くなっている自分の呼吸音を、邪魔に感じる。
時々、彼の指先がわたしの身体に触れる。
その度に、身体がビクンと跳ね上がる。

背後から急に抱き締められ、乳房を揉みしだかれ、首筋に口づけされ…そのまま彼に体重を預けようとすると、すっと身体を離される…そんな事を繰り返す。

やがて下半身を、ガーターベルトとストッキングだけにされる。
けれど彼は、下半身にはあまり興味を示さない。
カットソーとキャミソールを捲り上げてブラをずらし…乳房を鷲掴みにされた。
噛み付く様に口をつけ、乳首を舌で転がされる。
思わず仰け反って、声を上げてしまう。
今まで乳房で感じた事はないのに…彼に触られると、快感が下半身から力を奪い、座り込みそうになる。

  ちゃんと立て。

彼が遊び足りないと、冷たくそう言われるのだけど、その日は違った。

  ベッドへ行こうか。

耳元で囁くと、彼の腕がわたしの身体を誘導し、そっと仰向けに寝かされた。
そして遠ざかる彼の気配。
腕の自由と視界を奪われたままのわたしは、弾む息を整えながら、じっと彼を待っているしかない…。