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豹変する

2009/12/29(火) 03:17:24
Sが復活してから暫くして、仕事にもすっかり慣れてきた頃、元夫との間で、何か、揉め事があった。

今となっては、それが何だったか…と言うよりも、どの件だったのかが思い出せないのだけれど…ともかく、わたしは、再び非常に不安定な状態に陥っていた。

  ね、会って欲しい。
  話を聞いて欲しいの。


わたしは、Sに、懇願する。

  今は、会えない。

Sの返答は、素っ気無い。

  どうして?
  助けてよ。お願い。


  今会ったら、俺は、お前を抱いちまう。

  それでもいい!
  Sさんがそうしたいなら、
  それでもいいよ!


  俺は、お前を、そんな形で
  抱きたくないんだ。


PCの前で、落涙する日々が続いた。
メッセンジャーで会う度に、こんな会話になってしまう。

  話して、楽になって、
  思考を整理したいんなら、
  メッセで充分だろ?


そうは言うけれど、Sの返答の変化で、別の誰かとまるっきり違う話題で盛り上がっているのは、すぐに解ってしまう。
わたしがしたいのは、そんな片手間で聞かれても構わない様な話ではない…!

そう訴え続けても、Sの返事は、変わらなかった。

この時の自分の心理状態を、どう表現すれば良いのだろう…?
長い間、考えていたのだが、最近どこかのサイトで、とても的確な表現を、見付けた。


──自殺者に必要なのは、
   言葉を捻ったカッコイイ言い回しの説得ではなく、
   目の前にあってすぐにすがりつける
   即席の希望だってばっちゃが言ってた。──


最後の「ばっちゃが言ってた」の「ばっちゃ」が誰かは判らないけれども、あの時のわたしの精神状態は、まさにこれだったのだ…と、納得する事は出来た。

Sの知り合いの一件からこちら、常に直視していた、わたしの自殺願望。
これから目を逸らす為に、わたしは、Sに抱かれる事を、切実に欲していた。
それが、わたしの目の前にあって、すぐに縋り付けそうな、即席の希望に見えていた。
Sの言葉から、わたしを抱けば、Sもきっとわたしを必要とする様になる…という可能性を感じてもいたから、尚更だった。

ある時、完全に取り乱したわたしが、自殺願望を口にしてしまった時、Sが豹変した。

  お前、その話題は、
  俺のトラウマを抉るって事、
  解ってて言ってるんだろうな?


  それは…解るけど…
  それなら、教えてよ。
  Sさんは、死にたいと思った事無いの?
  あるなら、どうやってそれを克服したの?


  俺には、養うべき妻と子どもが居る。
  お前には、何も無い。
  この事実だけでも、俺のケースに当て嵌めて
  考える事などナンセンスだと解らんか?


  そんな…!
  それじゃ、俺の様に生きる事を覚えろっていう、
  あの言葉は、何だったの?


  とにかく、生きるの死ぬのいう話に付き合うのは、
  もうウンザリなんだよ。
  俺をこれ以上傷付けて、面白いか?
  勘弁してくれ。


  そうじゃない…
  そんな訳ないじゃない…
  話して楽になるなら、聞いてやるって…
  Sさん、言ってたじゃない…


  でも、生きる死ぬの話になるなら、
  俺は聞かない。聞きたくない。


  どうして!
  ここまでわたしをボロボロにしておいて、
  どうしてそんな事を言えるの!?


  はあ?
  何の話だ?
  俺が一体、お前に何をした?


  わたしの本当の姿を引き摺り出して!
  いつか抱きたいとか言って気を持たせて!
  お前は俺の奴隷だとか言って楽しんでたじゃない!


本当はこの時、「乳まで揉んでおいて」と付け加えたかったけれど、それはさすがに、あまりにも自分が惨めな様で、口に出来なかった。

  はああ?www
  そんなの、俺がそうしろと頼んだ事か?
  お前が勝手に曝け出したんだろ。
  抱きたいとか奴隷だとかも、
  あんなのは只の遊びだ。


わたしは、完全に、言葉を失った。

  大人同士だから出来る、
  ちょっとしたエロトークだろ。
  もしかして、それを真に受けてたとか言うのか?
  まさかだよなwwwww


最早反論の言葉は、出て来なかった。

  お前が勝手に勘違いしてるだけだ。
  そんなのお前の自己責任だろw
  俺の所為にされても困るwww


沈黙してしまったわたしに、Sは更に言う。

  ま、お前なんか最近ちょっとおかしいぜ。
  昔のしのぶに戻るまで、
  話すのはやめとこ。
  んじゃな。


Sは、わたしとの会話ウインドウを、閉じてしまった。

わたしは、PC前で硬直したまま、今Sに言われた言葉を反芻し、どう消化するべきか、必死で思案していた。






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